Kenisケニス株式会社

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ケニスとの出会いについて

対談

アンドリュー>

仲矢先生がこれまでに大学等で様々な教育業界の研究・仕事を行っている中で、どのように当社との関わりを持つようになってきたのか、をまずは冒頭でお聞かせください。

仲矢先生>

最初のきっかけは、東京で私がお茶の水女子大学の「廃校になった小学校を活用する」というプロジェクトの時ですね。その廃校になった小学校の顕微鏡やビーカーなどの理科教材が全部なくなっていました。そこで色々な場所から理科教材を集めてきて、理科実験が再び行えるように「理科室の再生」を始めました。
このプロジェクトを通して、日本中の理科教育業界の方たちと繋がりを持つことができて、ケニスさんとも知り合うことができました。私はその当時ケニスという会社名は実は存じ上げていませんでした。私が小中学生の頃はケニスという名前ではなく別の会社名(※当時は科学共栄社という会社名)でしたので、ケニスと聞いても最初はわかりませんでした。この時にケニスの方と知り合い、学生時代に自分が使っていた理科教材がケニスのものだったということを知ることができました。そこから様々な理科実験教材を利用させて頂くことになり、ケニスさんと関わりを持つようになりました。

アンドリュー>

学生時代から当社の理科教材を利用して頂いていたのですね。ありがとうございます。複数の理科教材メーカーがある中で、なぜケニスの教材を選んで頂けたのでしょうか?

仲矢先生>

例えば「手回し発電機」という実験器具で言うと、子供たちが手に取って使いやすいサイズであったり、電圧の高いタイプと低いタイプの両方を揃えていたり、実際に使ってみた時に豆電球が切れにくい設計になっていたり、きちんと実験を行う子供たちの目線で教材を作ってくれているなぁと感じております。

アンドリュー>

ありがとうございます。先生がおっしゃる通り、私たちは実際に器具を使う子供たちの目線で商品開発に取り組んでおり、今後もマーケティング思考に基づいた商品開発を行うことで実験を行う子供たちと先生方のお役に立てるように取り組んでいきます。

ケニスとの仕事で印象に残っていることは?

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アンドリュー>

次のテーマとして、先生にとってケニスと一緒にやってきた仕事の中で、一番印象に残っている仕事を教えて頂けないでしょうか。

仲矢先生>

一番印象に残っているのは、アメリカ・ヨーロッパなどの理科実験教材だけでなく、韓国・台湾・中国の深圳も含めて理科教材としての新興国からも教材を発掘して、それを教えてもらえたことは大きいですね。

アンドリュー>

プログラミング教材のことですね。5年前に文部科学省がプログラミング教育を進めようとした時には、既存の教材(ロボットなど)を使うには現場の先生にとって非常にハードが高かったですよね。そこに当社は着目して、カードを使って直感的に理解して操作できる韓国の教材をベースにした「トゥルートゥルー」を開発させて頂きました。

仲矢先生>

「まっすぐ進みなさい」とか「バックしなさい」とか、コマンドを組み合わせていくことが実はプログラミングですよね。同じカードを使っても、並び方が違うと異なる結果になるということを理解できるか否か、そこが大事だと思います。期待通りに動かせるために何が必要なのか?期待通りに動かなかったら何が足りないのか、並べ方が間違っているのか?これを理解できるとほぼプログラミング思考は身に着けることができます。
これらのプログラミング思考で一番大事なことをわかってもらう前に、プログラミングのコーディングの話をすると、その時点でドロップアウトしてしまう子たちは少なくありません。子供たちがプログラミング教育の本質を理解して思考方法を学んでいくために、間違いなく取り組める方法はないものかと私も色々と悩みながら考えていました。

アンドリュー>

「トゥルートゥルー」であれば、先生が感じている教育現場でのギャップを埋めることができると感じて頂けたのですね。先生が「トゥルートゥルー」を使って教育の現場で実際に効果があったことはどんなことですか?

仲矢先生>

何よりも“子供たちが今までできなかったことをできるようになった”、という点が一番インパクトのある効果です。ケニスの「トゥルートゥルー」によって、プログラミング教育の本質・狙いを習得する機会を子供たちに提供できるようになった、ということですよね。

アンドリュー>

色々と貴重な話を聞かせて頂き、ありがとうございます。私たちの教材が学校教育の現場でお役に立てていることはとても嬉しく思います。

将来の取組みに向けて

対談

アンドリュー>

私たちがプログラミング教材に力を入れている理由としては、単純にプログラミングだけをやりたいと考えているではなくて、プログラミング×理科、プログラミング×芸術、プログラミング×算数(※STEAM教育)つまり、単なる科目別視点ではなく、科目横断的な学習を学校現場に広めたいと考えているからです。
※STEAM教育
Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた次世代型教育概念

私も元々基礎研究をやってきました。研究者はある問題を解決する時にイノベーションを起こしたいと考えても、一つの知識だけではできません。そう考えると、教育も横断的な学習ができていないといけないのではないかと考えています。

仲矢先生>

今の学校教育は極めることに目標を持ってしまいがちです。そこに情報化という話が入ってきたことで、教育学も大きく進化する時代になってきたと思います。学校教育の中では、理科教育が一番最先端のところを走っていってほしいと思います。今、学ぶ子どもたちの考え方を変える手段として、アプローチの仕方さえ間違えなければ、プログラミング教材は一番正しい切り口なんじゃないかなと思いますね。

アンドリュー>

新しい変化を起こすには文部科学省、学校・大学だけが一生懸命変えていくだけではなく、もっと多くの企業も巻き込んでいくことが必要になってきたと感じています。先生とは6年間色々と新しいプロジェクトを行ってきましたが、これから先生はケニスにどんなことを期待していますか?

仲矢先生>

例えば、電気自動車をはじめとしたクリーンエネルギー関連の事業を行っているアメリカのテスラ社とか、ロケットを飛ばせる事業や電力供給のプラットフォームを新しくする事業などを行っている会社などはアメリカにはたくさんあるけど、日本にはまだまだ少ない状況です。最先端の科学技術の力を使って、このようなビジネスができる人材を育成する方法を一緒に考えてもらいたいです。
アマゾンやアップルのようなデジタルサービスに軸足を置いた会社を作るということでも、もちろん良いのかもしれませんが、でも私たちは理科がベースなので、エンジニアリングやテクノロジー、応用科学、アプリケーションサイエンスを目指して、ロールモデルとしてはアメリカのテスラ社のような会社を興してくれる人材を育成することです。今はそういう人材がアメリカでは生まれているわけですよね。日本においても応用科学で世界を変えていこう、という人たちを育てていきたいと思います。
科学×コンピューティング・プログラミングなどの新しい領域に取り組んでいくことがケニスや大阪教育大学が目指すべき方向なのではないかと考えています。

アンドリュー>

非常に有益なご意見を頂き、誠にありがとうございます。科学×プログラミングなどの新しい領域で、今まで当社で培ってきたノウハウや世界にある新しい素材・手段などを組み合わせて、世界を変えていく人材の育成を一緒に考えていきたいですね。
もっと日本の教育現場は変えられると思っています。未来に挑戦していく人材・子供たちを育てないといけませんが、先生から見てケニスは一緒に取り組んでみたいパートナーですか?

仲矢先生>

ケニスさんから、一緒にやりましょうと言ってくれたことが大きいです。今回のプログラミング教材でも世界中にある教材を探してきて、日本ではハードルが高かったプログラミング教育をうまく導入するきっかけを示してくれました。私達だけでは情報が足りないので、とても頼もしいパートナーだと思っています。

アンドリュー>

お互いの強みを生かして教育現場を変えていくことですね。私たちも今まで以上に色々と新しい取り組みにチャレンジしていきたい、と改めて強く思いました。本日はお忙しい中色々と貴重なお話をさせて頂き誠にありがとうございました。

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